開館時間: 9:00〜16:00
休館日: 12/28~1/3, 成人の日, 建国記念の日(2/11), 春分の日

平成15年度 第1次合同発掘調査

 平成15年度は、9月10日から12月19日までの日程で、甘粛省考古文物研究所及び甘粛省博物館での交流や、甘粛省の遺跡や博物館の見学・研修を行い、この間10月5日~11月24日に本事業の目玉の一つである磨嘴子ましし(ましし)遺跡の合同発掘調査を行いました。

平成15年度 調査の概要
調査期間 平成15年10月5日~11月24日
調査面積 200㎡
調査担当 日本国側:秋田県埋蔵文化財センター
中華人民共和国側:甘粛省文物考古研究所・甘粛省博物館・武威市考古研究所

 磨嘴子遺跡は、甘粛省の省都蘭州から北西へ約300kmに位置する武威市にある遺跡です。今回の調査では後漢代(約2000~1800年前)の土洞墓24基を調査しました。土洞墓とは、平らな場所に長さ10m前後、最も深い所で3m前後の坂道(墓道)を掘り、突き当たりの壁に横穴式の部屋(墓室)を設けるお墓です。墓室には棺と一緒にたくさんの副葬品が納められています。

  • 発掘の様子
  • 人々の生活
  • 甘粛省の景色
磨嘴子遺跡
山の手前にある、茶色い台地が磨嘴子遺跡です。
地形測量
今年度は、磨嘴子遺跡の地形測量も行いました。
土洞墓の墓道
土洞墓の墓道を入り口から見ています。青い服の人が掘っている場所が墓室の入り口です。
調査中の降雪
調査中には雪も降りました。11月でも気温が0°以下になる日が多いので、なかなか雪が溶けません。
封印
墓室の入り口には、レンガのような土の塊が詰められて封印されています。
墓室の様子
封印を除去したばかりの墓室の様子です。入り口から見ています。
棺の中の人骨
棺の中の人骨は、ご覧のようにとても残りが良いです。話しかけてきそうですね。
墓室の壁の壁画
墓室の壁には稀に壁画があります。写真は人物ですが、他に四神の白虎なども描かれていました。
副葬品
棺の間にはたくさんの副葬品が納められていました。
棺の中の鏡
棺の中にはこのような鏡が入っている場合があります。
蘭州市の服市場
甘粛省の省都蘭州市の服市場の様子です。平日でも人がいっぱいです。
武威市の町の様子
磨嘴子遺跡のある武威市の町の様子です。中学生が昼休みを終えて学校に向かっています。
将棋をやっている人たち
町の市場の中では、将棋をやっている人たちをよく見かけます。
農村部の家
農村部の家です。3mほどの高さの土壁で家を囲っています。
トウモロコシ
大量のトウモロコシを、天日干しにしたあと回収しています。
黄河沿いの道から見た朝日
蘭州市の黄河沿いの道から見た朝日です。中国では一律北京時間を採用しているので、蘭州市あたりでは実際の時間と約1時間半ほどのずれがあります。冬場は、朝の8時頃でもご覧のような状態です。
漢の時代の長城
蘭州市と武威市の途中にある天祝県の景色です。山の頂上に向かって漢の時代の長城がのびています。
鳴沙山
敦煌市にある鳴沙山です。有名な観光地ですが、冬場は風が強く雪も降りとても寒いので観光客はあまりいません。
陽関と玉門関をつなぐ道
敦煌市の西部にある、漢の時代の長城西端である陽関と玉門関をつなぐ道です。
蘭州市東部の山岳地帯
蘭州市の東部の山岳地帯です。広大な段々畑に雪が積もっています。

問い合わせ先
秋田県埋蔵文化財センター
〒014-0802 秋田県大仙市払田字牛嶋20番地
電話:0187-69-3331 FAX:0187-69-3330
E-mail : maibunweb@mail2.pref.akita.jp