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2018(平成30)年度

平成30年度 第1回運営協議会

【開催期日】平成30年6月14日(木) 14:00~16:00

1 所長あいさつ

  •  本日は委員長はじめ委員の皆様方には御多用中のところ御出席賜り、真にありがたく思う。 当センターの協議会は2期制で年2回の開催なので、昨年度からお願いしている皆様方には3回目の会議となる。
     当運営協議会は、資料にもあるとおり、規定に「適正な運営と効果的な事業の推進を図るため」設置するという文言がある。そういう意味で学校現場だけでなく、各方面いろいろな方々に来ていただいているので、それぞれのお立場から御提言、御助言をお願いしたい。
     昨年度から、御提言いただいた事柄について、あきた埋文としてその後どのような対応を取ったか、あるいは取ろうとしているのか、できないものもあるが、ペーパーにまとめて示す取り組みをしている。昨年度第2回の協議会で御提言いただいた内容についても、後ほど紹介させていただきたい。
     本日は、短い時間ではあるが、昨年度の事業のまとめと本年度の事業計画を報告させていただき、各委員の皆様方から多くの御提言、御助言をいただければ幸いである。本日はよろしくお願い申し上げる。

2 委員長あいさつ

  •  先ほど所長からお話があったように、この協議会は今日で3回目、今年度初めてとなるが、 資料を拝見するとたくさんの項目があり、いろいろな報告がされるものと思われる。
     会議の最後にはいつものように皆様から御提言をいただくわけだが、資料の中で昨年度私た ちが提言したことについての報告がなされており、かなりの割合で実行に移されていることが 分かる。是非、今日も最後に忌憚のない積極的な御提言をいただければと思うので、よろしくお願いしたい。

3 協議

  1. 平成29年度事業報告
    1. 発掘調査事業等
      • 堤沢山遺跡 手の上遺跡
    2. 活用事業
      • 発掘調査報告会 遺跡見学会 セカンド・スクール的利用 企画展
      • 講演会 あきた埋文考古学セミナー  出張展示  古代発見!バスツアー
      • 共催・機関連携による普及事業  古代体験キット・ビデオ等の貸し出し
      • 遺物及び図書の管理について
  2. 平成30年度事業計画
    1. 発掘調査事業等
      • 発掘調査
        • 久保田城跡
      • 整理作業
        • 久保田城跡 トクラ遺跡 堤沢山遺跡 手の上遺跡 片貝家ノ下遺跡 
      • 報告書の作成
        • トクラ遺跡 堤沢山遺跡 
      • 確認調査
        • 向田表遺跡
    2. 活用事業
      • 講演会 企画展 出張展示 考古学セミナー 古代発見!バスツアー
      • 払田柵普及イベント  小学校への出張展示
      • セカンドスクール利用状況
  3. 委員からの主な提言
    • 地元の人間として、埋蔵文化財センターの発展が地域の発展となってほしい。払田柵跡関係の催しがいろいろ計画されているが、道路沿いに、何かPRするような目立つものがあればよい。それにらよって地域が賑やかになり、活性化にもつながると思う。
    • テレビのニュースや新聞、各施設のポスター・チラシでセンターのことをよく目にするようになった。多くの事業を展開する中で、特に活用事業の充実が図られているように感じる。様々な年齢やそれぞれの興味・関心をみながら工夫していることがうかがわれ、利用者の増加につながっていると思う。地域の学校としてセンターの利用を検討しているが、4・5月は時間的、日程的に厳しかった。教育課程の中で工夫しながら、他の時期での利用も考えている。自身もっと教員にPRする必要があると感じ、校長会や社会科研究会などでセカンドスクールについて周知していくことが大切だと思った。また、移動のためのバスの確保に苦労しているので、出前講座の充実は非常にありがたい。
    • 昨年度と同じく「秋田県立歴史館(仮称)」設立の必要性について申し上げたい。払田柵跡、埋蔵文化財センターの調査・研究は全国的にも注目されているが、学術研究の中で考古学は非常に費用がかかる。そこで、ここに歴史館をつくり、文科省の科学研究費を得られる研究施設にするということも考えられる。もう一つは、他の委員からも御指摘があったように、観光資源として地域の賑わいに資するということである。観光立国を目指す国の方針の一つとして、6月1日に文化財保護法等が改正され、観光や地域振興のために文化財を活用しやすくするという方策が示された。JR利用の観光プランの中で角館や横手は紹介されているが、当地は抜けている。同じく、縄文時代は三内丸山遺跡などでPRされているが、古代についてはない。ここには大曲の花火があり、世界中から人を集められるので、歴史館があれば、解説を英語表記にするなどして特色ある古代の展示を見てもらえる。また、払田柵跡は辺境の城柵であるが、諸外国の例を見ると、ローマ帝国時代の辺境の城塞から木簡が出土している。そういう意味で、比較文明論的な展示もできるのではないかと思う。以上のように、秋田県に歴史館をつくるとすれば、当地が最適と考えられる。
    • 今年も払田柵跡の発掘調査が始まったが、昨年漆紙文書が発見され、「目(さかん)」の存在が分かった。都から偉い人が来ているということなので、それに関連する居館のような建物の存在も予想される。後藤宙外が作製した地図(昭和5年)の中で、池田氏別邸のあたりにもそれらしき箇所がうかがわれるので、今後の発見に期待したい。
    • セカンドスクールで小学生が来た時、センターの後で払田柵跡を見学するとお昼近くになり、時間も少ないので子供たちの集中力が薄れてしまう。ガイドする側としてどのくらい時間があるか、時間配分を前もって教えてほしい。
    • 植田小、睦合小に出前授業と貸し出しキットの展示をしていただき、ありがたく思う。非常に子供たちの興味を引き、自分で資料を調べてみようとする子供もあった。昨年度と比べ、センターの展示室の印象が変わり、非常に明るく見やすくなった気がする。キャッチコピーの掲示が効果的だと感じた。子供たちの教材にも加えていただければ、インパクトが違うのではないか。セカンドスクールの案内のチラシにもキャッチコピーを付けたものがあれば、教員も利用してみようかという気持ちになると思う。先ほどもあったように、4・5月の利用が忙しくて難しい場合、縄文時代だけでなく、鎌倉時代などその後の学習も含め、6・7月頃にふりかえりという形で出前授業を利用するという発想も成り立つ。毎年11月末頃にセカンドスクールの案内が学校に配布されるが、その段階ですぐに次年度の計画が立てられるわけではない。出前授業に縄文時代から中世ころまでの長いスパンのプログラムがあれば、ある程度学習が進み、時間的にも余裕ができた時に利用できるのではないかと思う。
    • 多くの事業があり、多数の参加者があることに驚いた。子供たちの歴史学習には欠かせない場なので今後もよろしくお願いしたい。利活用については、セカンドスクールのような学習面での利用と観光資源としての利用があるが、足も時間もないという場合、出前授業などは助かると思う。大仙市の「ふるさと博士」事業などに関連して、親子・家族で行きたくなるようなものがあるとよい。観光面では他との連携が大切である。大仙市に花火資料館ができ、池田氏庭園も通年利用になったので、そういう所と連携すれば一つの周遊コースができるのではないか。イオンなども地域貢献の一環としてスペースを提供しているのでPRに利用できると思う。埋蔵文化財センターの認知度に関して、PRにガンタくんのような何か統一したものがあればよい。「まいぶん」というとここを思い浮かべるような愛称や表現の工夫がほしい。
    • バスツアーは魅力的な事業だが、考古学ファンだけでなく一般のファミリー層などを取り込むためには、土日開催も必要である。また、体験的な内容を加え、親子が興味を持ちそうな縄文の料理体験のようなものもあった方がよい。集客に関して、最近の観光地に見られるようなストーリー付けをすることが重要だと思う。遺跡などを素材に何か秘密めいたストーリーをつくり上げ、一般の人にも訴えかけることができれば観光的なものに結びつくのではないか。展示室の投書箱に、何か事業化できるようなアイデアや参考になる意見、あるいは見学に来た方たちが何を感じ、何を思っているのかが分かるような投書があれば、次回に紹介してほしい。
    • 29年度の事業報告や今年度の計画を拝見し、多くの充実した事業を実施していると思う。展示室などを見ても、少しずつ見て楽しめる雰囲気になってきていると感じる。センターやその行事に子供を呼び込むことは重要である。小さいときの体験というのは非常に大切だと思うので、今後もさらに多くの人にセンターや体験学習に来てもらえるよう進めてほしい。そういう子供たちの中で考古学や埋蔵文化財の方面に進んだ専門家や先生方もいる。子供の時にこういう所に来たという印象は相当残っているものだと思うので、学校に呼びかけたりしながら、参加できるイベントなどをいっそう増やしていってもらいたい。
    • 払田柵跡の冬まつりも「蝦夷ほたる(かいほたる)」(ミニかまくら)などとても魅力的なので、夏まつりと併せて利用し、PRしてほしい。

4 所長あいさつ

  •  様々な御提言をありがたく思う。次回は2月の予定で、冬のあまりよい時期ではないが、また足を運んでいただきたい。この後、本日の会議録を送付させていただくが、すぐに対応できるようなことについては併せて記載しておきたい。2月には今回いただいた御提言にどの程度対応できているかを報告させていただくが、それまで時間があるので、その間何かあればさらに御提言、御助言をお願いしたい。本日は心から感謝申し上げる。

平成30年度 第2回運営協議会

【開催期日】平成31年2月5日(火)14:00~16:00

1 所長あいさつ

  •  本日は委員長様はじめ委員の皆様方には御多用中のところ御出席賜り、真にありがたく思う。ご存じの通り当センターの協議会は2期制で年2回の開催なので、今回は第4回目、最終の開催となる。昨年度から、ご提言いただいた事柄については、当センターとしてどう取り組んだのか、また取り組もうとしているのかをペーパーにまとめて示すことを始めた。今年度の初めに提言いただいたことについてはこの後、会の中で紹介させていただきたい。
     本日は、短い時間ではあるが、今年度の事業のまとめと来年度の計画を提示させていただき、各委員の皆様方から多くの御提言、御助言をいただければ幸いである。本日はよろしくお願い申し上げる。

2 委員長あいさつ

  •  先ほど所長からのあいさつにあったように、私どもの任期は2年なので今日が最後となる。これまでも貴重な御意見や御提言をいただいたが、本日もセンターの将来につながるご提言をいただきたい。

3 協議

  1. 平成30年度事業報告
    1. 発掘調査事業等
      • 県内発掘調査遺跡一覧 発掘調査概要(久保田城跡)
    2. 活用事業
      • 発掘調査報告会 セカンド・スクール的利用 企画展 講演会
      • あきた埋文考古学セミナー あきた埋文出張展示 古代発見!バスツアー
      • 払田柵跡普及イベント オープンラボ 共催・機関連携による普及事業
      • 所蔵資料・古代体験キット・ビデオの貸し出し実績 センターの開放と展示
  2. 平成31年度事業計画
    1. 発掘調査事業等
      • 発掘調査  久保田城跡 茱萸ノ木(ぐみのき)遺跡 才ノ神遺跡 赤塚遺跡
      • その他確認調査
    2. 活用事業
      • 現地見学会 発掘調査報告会 講演会 企画展 あきた埋文考古学セミナー
      • あきた埋文出張展示 払田柵普及イベント オープンラボ セカンド・スクール
      • 学校への出張展示 インターン・シップ 博物館実習・教員研修 資料等貸出
  3. 委員からの主な提言
    • センターに来て毎回感動するのがレプリカや模型であるが、職員が作成しているのだろうか?とても素晴らしいし、あれを使わない手はないと思う。例えばミニチュアなどをつくり、キーホルダー等にしてガチャガチャで販売してはどうか。販売が難しいなら、大湯ストーンサークル館、伊勢堂岱縄文館、県立博物館などを廻りスタンプラリーのようにして、ガチャを引く権利を特典とするなどどうだろうか。小学生が非常に喜ぶと思う。
    • 2回目の参加で、ここの存在感が自分の中で大きくなった。ホームページなどを見ると充実していることを感じる。間違いなく考古学の固定ファンがいて、楽しみにしている人がいる。今後さらに観光面との連携を図り利用拡大を目指すのが望ましい。JR大曲駅の東西をつなぐ連絡通路に展示スペースがある。何も掲示していない時があるので活用して展示すれば、お互いのニーズに合うのではないだろうか。また、センターの展示室の展示替えの際には「NEW」などの表記があればいい。
    • 以前も話したが、学習指導要領が新しくなる。その中で、指導計画の作成と取扱いについての部分に、「博物館や資料館などの施設の活用を図るとともに、身近な地域及び国土の遺跡や文化財などについての調査活動を取り入れるようにすること。また、内容に関わる専門家や関係者、関係の諸機関との連携を図るようにすること。」と明示されている。移行期間があり、小学校は平成32年度、中学校は平成33年度から完全実施となる。そうなると各学校は社会科の中で、こういった機関と連携を図らなければならない。そういった中で、このようなプログラムがあることを積極的に売り込むチャンスだと思う。それに関連して、昨年本校では出張展示を隣接する小学校と連携して1週間ずつ展示してもらった。大変子どもたちの反応が良かったので、地域の学校で連携を図り、週ごとにめぐることで面的なつながりや効率良い情報発信ができるのではないだろうかと感じた。学校と直接連絡をとるのが難しいとすれば、大仙市、横手市、湯沢市等の教育研究会(社会科)と連携し、総会などでプログラムについての広報チラシを配布してはどうか。また、横手市では公民館単位で長期休みに子どもたちを受け入れる活動を積極的に行っているが、受け入れるプログラム探しで大変な思いをしている。そのため、出前講座などの活動が活用されていると思う。横手市だけでなく、いろいろな市町村でもニーズがあると思うので働きかけることで広がりが望める。
    • 埋蔵文化財センター展示室と払田柵跡総合案内所展示室について提言させていただく。多賀城跡(東北歴史博物館)、伊治城(築館町出土文化財管理センター)、胆沢城(奥州市埋蔵文化財調査センター)、徳丹城(歴史民俗資料館)、城輪柵跡(歴史民俗資料館)、三内丸山遺跡、是川縄文館、御所野縄文博物館、秋田城跡(秋田城跡歴史資料館)など各施設は展示や体験学習室が充実している。そこで、埋蔵文化財センターと大仙市が連携を図り、他県に見られるような博物館(展示学習施設)があればいいと考える。
    • 北海道・北東北縄文遺跡群が世界遺産登録されれば、基礎研究が重要になってくる。北海道は北海道大学考古学教室、青森県は弘前大学人文学部などが中心となるが、秋田の考古学は埋蔵文化財センターが要になる。縄文展等でファンが増えることは望ましいが、様々な受け止め方や解釈も発生する。そこで、実際にはどうであったのか地道な研究を行い学術的な発信を常に行わなければいけない。世界遺産登録に関わるのは県北の2遺跡だけかもしれないが、県内にも縄文時代の生活の跡はあるので、秋田県内の考古学を総括する意味でも、「秋田県立歴史館(仮称)」の設立について、本地域自治体と連携を図り県に働きかけてほしい。先ほど提案があった、キーホルダーやミュージアムグッズは第3セクターで行えばできるはず。彩夏仙北2018の平安衣装着衣体験が好評であったと報告があったが、2010年の平城宮大極殿の復元では有料にもかかわらず若者が列を成し着衣体験や写真撮影を行っていた。秋田県内で古代の衣装を身に付けることができるのは、秋田城跡と払田柵跡の2カ所しかないが、払田の広い空間で体験してほしい。
    • 全県を網羅し事業や発掘を行っていることが本日の資料から良くわかった。一つ目は毎回話しているが、まずは事業のPRだと思う。メディアを通して取り組みやイベントをどんどん紹介していくべきである。埋文は県の施設だが、地元仙北地域とのコラボで事業を展開し、地域の活性化に協力してほしい。もう一つは、展示室のキャッチコピーが良いと感じる。あちらこちらの博物館などを見に行くが、大体マニアックな表現が目立つ。関心の高い人はじっくり見るが、一般の人にはひきつけるものが必要である。キャッチコピーの後の分かり易い解説文が展示物とつながると、来館者はよりひきつけられるのではないか。センターのような展示をしているところはあまりないので、限られた広さの展示室でも大きな施設に負けないように、注目をあび、ひきつけるものがある展示を心がけてほしい。
    • 3期委員を務め、センターの移り変わりを見せてもらったが、運営協議会の話し合いが生かされており、PDCAサイクルが非常にスピーディーだと感じる。年を追うごとに改善点が資料に表れている。外に出ていく事業が増え、アクティブさが見られ、展示室が明るくなるなどの環境整備が進み分かり易い展示とあわせ充実している。子どもが興味をもつ展示を目指してほしいと願っていたが、今の展示は分かり易く理解が深まるものになっている。さらにイラストも活用して分かり易さをポイントにしてはどうか。学校への出張展示は地域の教育研究会にお願いして年間計画を作成し、巡回するように実施してはどうだろうか。
    • まず、普及事業に感心した。ただ、最近は緊急発掘調査の事業が少なくなっていると思うので埋文センターの今後が気になる。人員の削減などが予想されるが、学校や一般向けに行っている普及事業を一層充実させ、センターの必要性を示してほしい。

4 所長あいさつ

  •  本日は様々な御提言をいただき、ありがたく思う。2年間の任期を務めていただき御指導いただいたことに感謝したい。今年度いただいた提言は新年度へ確実に引き継ぎたい。

問い合わせ先
秋田県埋蔵文化財センター
〒014-0802 秋田県大仙市払田字牛嶋20番地
電話:0187-69-3331 FAX:0187-69-3330
E-mail : maibunweb@mail2.pref.akita.jp