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万灯火(まとび)

画像:万灯火(まとび)

 北秋田市根森田地域で、毎年、春彼岸の中日に行われている「万灯火(まとび)」は、根森田集落と巻渕集落が継承している行事で、古くから、その集落で亡くなった方や無縁仏の供養のために行われています。

春彼岸になっても、まだ雪深い根森田地域。雪深いからこそ、火を使った行事を安全に行うことができると言います。

巻渕集落では、集落の墓地と、愛宕様を祀る「天ヶ台山」の入り口に火を灯します。壁のように積もった雪の上に火を設置するため、目線より高い位置に火が灯り、周辺は幻想的な雰囲気に包まれます。かつては、住民たちが全員で天ヶ台山の山頂に登り、火を灯しました。その光は、能代市からも見ることができたと言います。

根森田集落では、集落の田んぼに火が灯されます。田んぼ内には「中日」という文字が作られ、その傍には、杉の木を三角形に組んだ大きなかがり火が天高く火の粉を巻き上げています。田んぼへの入り口にはかがり火が焚かれ、先祖に祈りを捧げる場所が設けられています。

その近くにテントを張り、中で住民たちが談笑する姿は、先祖たちにとって、一番の供養となることでしょう。

平成30(2018)年3月掲載


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