横手市狙半内人口:366 人 世帯数:141 世帯


漫画家・矢口高雄の故郷には、豊かな自然がそのまま残されている


古家沢の上流にある、魚止めの滝と呼ばれる「雄滝」


狙半内共助運営体の「さるはんない三平カー」は住民の交通支援に使われている。


狙半内地区交流センターで行われるジャンボカボチャの展示会

地域のあらましと歴史

 横手市の狙半内(さるはんない)地域は、旧増田町の南東部に位置し、「川口」「小栗山」「中村」「火石田」「上畑」「滝ノ下」の6つの集落で構成されます。
 地域の名称「サルハンナイ(サルパナイ)」は、アイヌ語が語源と言われ、「沢の上流にある葦原」という意味です。漫画『釣りキチ三平』の原作者で知られる矢口高雄の出身地としても知られています。
 地域内にある旧増田東小学校を改修した「釣りキチ三平の里」体験学習館は、農山村体験や野外活動体験できる施設で、地域外の人からも利用されています。また、「狙半内地区交流センター」として、地域の拠点施設にもなっています。
 
 豪雪地帯でもある狙半内地域では、車を運転できない高齢者にとって通院や買物が困難になってきていました。
そこで平成24(2012)年、狙半内共助運営体が設立されます。その年の12月から雪下ろしを含む除排雪を共助組織で行い、また翌年3月まで、通院、買物サービスを住民によるボランティアで実施、上畑集落よりさらに奥に位置し、路線バスも通ったことがない滝ノ下集落にまで活動を広げました。平成29(2017)年11月、市と自家用有償旅客運送の実験開始の契約を締結。翌年からは1日4往復の本格運行を始めています。共助組織のこうした活動は狙半内住民が、安心して暮らすことのできるよう大事な役割を果たしています。


※人口・世帯数は令和5(2023)年4月1日現在の横手市のデータです。

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