三種町下岩川 人口:908 人 世帯数:426 世帯

下岩川地域に伝わる向達子番楽

長面神明社祭典で若者たちが担ぐ神輿が巡行する

伝説の長面三兄弟の阿計志丸(あけしまる)の名が刻まれた石碑

地域住民が一堂に会す「下岩川地域大盆踊り大会」

地域のあらましと歴史

 三種町の旧山本町に位置する下岩川(しもいわかわ)地域は、秋田県道4号能代五城目線沿いにあります。12集落でつくる山間の地域で、古くからの歴史を伝える石碑が数多く残されています。
 平安時代、朝廷軍の坂上田村麻呂と闘った長面三兄弟が活躍する「房住山昔物語」が伝わっており、三兄弟の末弟、阿計志丸(あけしまる)の名が刻まれた石碑が長面集落に建立されています。
 この他、江戸時代の紀行家、菅江真澄が三度訪れ、著書『かすむ月星』では宮ノ目集落の「宮桜」や、小町集落の「小町の清水」、鬼首山の桜などについて触れています。
 下岩川地域は、その人生の最期まで舞台に立ち続けた舞踊家「石井漠」や、二代目下岩川村長を務め、私財を投げうって「秋田出獄人保護所(現在の秋田至仁会)」を創設した「川村養助」など、偉人のふるさとでもあります。
 向達子集落には、「向達子番楽」が継承されており、お盆に集落で奉納されるほか、地域のイベントでも披露されます。
 下岩川地域では「下岩川地域力推進委員会」を設立し、町の支援事業を活用して、盆踊りの継承が難しくなった集落のため、平成26(2014)年から「下岩川地域大盆踊り大会」を開催しています。また、同事業を活用し「夕涼み会」を行ったり、地域産の米の米袋をデザインしたりと、様々な活動が展開されています。

※人口・世帯数は令和5(2023)年4月1日現在の三種町のデータです。

アクセス

関連記事

小町の清水

 三種町下岩川の小町集落には、小野小町にまつわる「小町の清水」があります。江戸時代の紀行家、菅江真澄が文化3(1806)年、53歳の時の旅を記した「かすむ月星」によると、「小町村に来た。小野小町にゆかりがある小町清水が、...

自然・施設

湧き水

向達子番楽(むかいたつこばんがく)

  「向達子番楽」は、三種町下岩川地域の向達子集落に伝承される番楽のひとつです。正式には向達子番才楽といいます。  旧盆の行事で、現在は、8月13日の夕方、神前奉納を行い、先祖供養とともに豊作祈願として行われています...

伝統行事・イベント

郷土芸能

創作舞踊の先覚者「石井漠(ばく)」

 三種町下岩川地域の県道4号沿いに「石井漠生誕の地」と記された碑が建立されています。下岩川で生まれた、日本の創作舞踊の先覚者「石井漠(ばく)」の碑です。明治19(1886)年、長面集落の石井龍吉とハツの間に生まれ、本名...

歴史

地域の偉人

下岩川地域の「ドジョウ」

  三種町の下岩川地域では、町の農業再生協議会が耕作放棄地の解消につなげようと、労力がかからずに、単価の高い「ドジョウ」の養殖を農家に進めたことから、ドジョウの生産に取り組んでいる有志がいます。   幅広い年齢層で...

買う

地域活動

その他

その他

長面(ながおもて)神明社祭典

  三種町下岩川地域の長面神明社の祭典は、地域の安全や五穀豊穣を祈願します。  当初は神事を行い、直会(なおらい)をするだけでしたが、「祭りにはお神輿があった方が活気がつく」と、昭和56(1981)年に神輿と子ども神輿(俵...

伝統行事・イベント

伝統行事

ねぶながし

  三種町下岩川地域の長面(ながおもて)集落では、毎年8月に、「ねぶながし」行事が行われています。  灯籠に短冊が吊された笹を取り付けた山車が、軽快なお囃子とともに町内を練り歩きます。練り歩き終えると、災いが入って...

伝統行事・イベント

伝統行事

下岩川地域大盆踊り大会

 三種町下岩川地域では、「下岩川地域力推進委員会」の主催で「下岩川地域大盆踊り大会」を開催しています。  大盆踊り大会を開催するまで、各集落で盆踊りを継承していましたが、時代の流れとともに継承が難しくなり、盆踊...

伝統行事・イベント

地域活動

イベント

伝統継承