秋田市鵜養 人口:107 人 世帯数:60 世帯
地域のあらましと歴史
鵜養(うやしない)地域は、秋田市河辺を流れる岩見川の源流、大又川と小又川に囲まれるように集落を形成しています。
東経140°21’34’’、北緯39°41’52’’の場所に位置し、秋田県の「真ん中」として知られる「河辺へそ公園」は、鵜養地域の景勝地、岨谷峡の近くにあります。江戸時代の紀行家、菅江真澄は文化8(1811)年8月に鵜養を訪れ、風景を描いた色鮮やかな絵図や解説文を残しています。
茅葺き民家が残る美しい農村景観は、「せせらぎウオーク」に多くの人を呼ぶ要因の一つにもなっています。
また、集落内には石積みの見事な堰(せき)が張り巡らされており、農業用水や生活用水に利用されています。鵜養町内会では、毎年総出で「せきぶし(堰普請)」と呼ばれる堰の清掃作業を行っています。数百年という伝統をもつ水路の整備は住民にとって大事な作業なのです。
年々、耕作放棄地が増えていた鵜養地域で平成29(2017)年、秋田市の酒造会社が“無農薬栽培の酒米づくり”のプロジェクトを始めます。管理が難しく手間がかかる無農薬栽培のため参加する農家がいなかったこのプロジェクトですが、翌年、本格的に取り組む農家が現われました。さらに令和3(2021)年には地域の耕作放棄地を復活させて、無農薬の酒米づくりに取り組む農家が増大し、栽培面積は年々拡大しています。
こうして、鵜養地域は地域存続に向けての新たな取組に乗り出しています。
※人口・世帯数は令和6(2024)年4月1日現在の秋田市のデータです。
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