仙北市白岩(しらいわ)地域は、みちのくの小京都角館の中心部から車で東に15分ほど、玉川の東岸、奥羽山脈のふもとに位置します。
地域の中心部である白岩前郷通りは、奥羽山脈沿いに仙北平野を南北に縦断する「白岩街道」に沿って町並みが発達しました。
南北朝から戦国期にかけて白岩の地を苗字とする「白岩氏」の城下町として栄え、仙北市指定史跡「館山(たてやま)」(戦国期の城址)や平城(江戸初期の城館址)を始め、宝徳2年(1450)建立の雲厳寺(うんがんじ)、県重要無形民俗文化財の白岩ささらなど、豊かな歴史にいろどられています。
また、白岩地域は、江戸から明治中期にかけて繁栄した白岩焼の産地としても知られています。明和8年(1771)に開かれた窯跡や、陶土の採掘跡地の上ノ台堤など、歩いて回れる見どころも豊富で、住民有志でつくる「白岩焼陶芸組合」が白岩焼の技術向上に励んでいます。
背後に迫る奥羽山脈はこのあたりでは真昼山地とも呼ばれ、和賀岳(1440m)や白岩岳(1177m)など千メートルを超す山々が連なっています。伐採や植林などが行われていない手つかずの原生地域の面積は約1万5千ヘクタールにも及び、日本最大のブナなどが息づく巨木の森としても知られています。
白岩地域では、停滞する地域の現状打破を目的に、平成14(2002)年から住民有志のグループ「白岩村おこし~プロジェクトS~」が地域おこし活動に取り組んでいます。中世と近世の城址を会場に開催する光のページェント「白岩城址燈火祭」の開催や、「とんびまいたけ」の栽培、直売所「未知の駅白岩夢畑」の運営など、豊かな地域資源を活かした活動を住民が展開しています。
※人口・世帯数は令和4(2022)年4月1日現在の仙北市のデータです。