ちゃぷちゃぷ ぷーん

 

 
 
 この絵本では、動物たちが楽しそうに遊ぶ様子が紹介されています。
 表紙は紺の背景にグレーのゾウの顔。長い鼻の先に止まっているテントウムシがポイントです。桃、黄、水色の動きのある表題は柔らかな印象です。
 表紙をめくると見開きいっぱいに、どーんとゾウが描かれ、「ちゃぷちゃぷじゃー」と鼻を使って水遊びを楽しんでいます。次のページでは2匹のクマが「どすどすどっすん」とお相撲。その後もブタのでんぐり返し、サルの逆立ち、ウサギのジャンプなどなど。さまざまな動物たちが次々と登場し、それぞれ得意な遊びを披露します。
 人気絵本作家のコラボレーション作品です。得田之久さんの紡ぐリズム良い擬音語は、思わず口ずさみたくなります。2人組のイラストレーター「100%ORANGE」の及川賢治さんのカラフルな絵は、動物と背景のコントラストがはっきりしていて見やすいです。ページを進めるたびに、動物の数が増えていくのも面白い趣向です。
 お気に入りのページを繰り返し読むのも良し、動物をあてっこしたり、数を数えたりするのも良し。小さなお子さんといろいろと楽しめる絵本です。

 
 田丸美穂(秋田県子ども読書支援センター)

(令和7年3月22日秋田魁新報掲載)

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 得田 之久・文/及川 賢治・絵
出版社 福音館書店