へびのクリクター

 

 今年もあと数日。オリンピック、猛暑、街に現れるクマ…いろいろな事がありました。来年はいい年になりますように。さて来年は巳年、ヘビの年ですね。
 ヘビはお金や知恵の神様とされたり、アダムとイブをだましたりと、良い役割にも悪役にもなっています。それだけ人の暮らしに関わりが深かったのかもしれません。そこで今日はみなさんに世界一すてきなヘビ、クリクターを紹介しましょう。
 ある日、田舎の学校の先生ボドさんに、爬虫類研究をしている息子から誕生日のお祝いが届きます。開けるとヘビが出てきて「きゃーっ!」と悲鳴を上げたボドさんですが、毒がないことを確かめると、クリクターと名付けてかわいがります。
 暖かい国からきたクリクターのためにヤシの木を買い、長いセーターやベッドも用意。学校にも連れて行きます。クリクターは、体を使い文字や数字を表現。滑り台や縄跳びの縄になって子どもたちと遊びます。ヘビって、とっても便利ですね。
 ある日、ボドさんの家に泥棒が入ります。でもクリクターはあっという間に泥棒をぐるぐる巻きにして、退治しました。
 みなさんもこのすてきなヘビと仲良くなっていただけたら、うれしいです。

 
 
 遠藤美弥子(おはなしの会「おはなしの扉」)

(令和6年12月28日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 トミー・ウンゲラー 作/中野 完二 訳
出版社 文化出版局