今年も残すところあとわずかとなりました。年の瀬に大人が慌ただしく準備に追われる姿は、子どもの目にどう映っているのでしょう?新年を迎えると聞いても、ピンとこないお子さんも多いかもしれませんね。
お正月は、新しい年の幸せや豊作をもたらす年神様をお迎えする行事。その準備を年越しといいます。今回ご紹介するのは、子どもから見た年越しを描く絵本です。
12月も終わりに近づき「ことしが おわったら、らいねんが くるのよ」と聞き「らいねん」が何なのか気になるくまのこ。お父さんとお母さんが大掃除をして年賀状を書く姿を見て、くまのこもおもちゃを片付けたり、画用紙に「おめでとう」と書いたり。自分なりに「らいねん」を迎える準備をします。
そしていよいよ大みそか。「らいねん」が来る時間が近づき、くまのこはドキドキして待ちます。さあ、いったいどのようにやって来るのでしょう?
温かみのあるタッチで描かれ、優しい気持ちになる一冊。おうちの方向けに年越し行事の由来などの解説も載っています。
行事の意味をお話ししながら、お子さんと一緒に年越しをするのも新鮮で楽しいですね。ご家族で楽しい年末年始をお過ごしください。
佐々木千恵(秋田市立中央図書館明徳館)
(令和6年12月21日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 3歳ぐらいから |
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作者名等 | 高橋 和枝・作 |
出版社 | 講談社 |