ごぶごぶ ごぼごぼ

 
 
 皆さんは「ごぶごぶ ごぼごぼ」という音からどんな形をイメージしますか?
 表紙は黄色の枠の白の地に、水色の丸がだんだん大きくなっていくように描かれた図形。一番大きいところには赤い丸がついています。不思議な図形ですが実はこれ、音の楽しさを色と形で表したものだそう。
 中を開くと見開きいっぱいの青い地に、大きな黄色の丸と小さな赤い丸。大きな丸の真ん中には穴が開いていて、次のページの水色が見えています。「ぷーん」という擬音語は、丸から奏でられる音のようです。
 次の見開きには、水色の地に青と赤の丸と、黄の丸が二つ。このうち三つは穴なので、前のページと次のページの色がのぞいているのです。「ぷく」「ぷく ぷく ぷくん」という擬音語から、まるで水に浮かび上がってくる泡のようにも見えます。
 どのページもコントラストがはっきりとした丸を中心にした絵と、耳に心地よい擬音語で構成されているので、まだ言葉を発しない赤ちゃんにも楽しんでもらうことができます。口の動きを見せながら、擬音語の響きを楽しんで読み聞かせてみてください。読み手の顔をじっと見たり、まねをして声に出したりしてくれるかもしれませんよ。
 
 
 



田丸美穂(秋田県子ども読書支援センター)

(令和6年8月17日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 駒形 克己・作
出版社 福音館書店