はなびドーン

 
 
 もうすぐ花火大会の季節です。夜空に上がる色鮮やかな花火を、心待ちにしている方もいらっしゃるでしょう。今回ご紹介するのは、そんな花火をテーマに、小さな子どもの興味を引く音や、きれいな色と形が描かれた絵本です。
 まず目に飛び込んでくるのは、表紙に描かれた美しい大輪の花火です。最初の見開きページでは、暗い夜空に「シューッ」と白い線が伸びていきます。次のページで「パンッ」「ドーン」と音がして、黄色い花火が広がりました。続いて「パパパーン」と音がして「キラキラキラ」とコンペイトーを集めたような、花火が現れます。
 さらにページをめくると、夜空に「シューッ」と伸びる3本の白い線。「パッ」「パパン」「ポン」と音が響いたら、かわいらしい3色の花火が現れました。それから「ドドドーン」「パーン」「パーン」と音がして…。次はどんな花火が上がるのでしょうか? 
 読み進めるごとに、色や形を変えて花火が登場するので、ワクワクします。絵本を読み終えたら、お子さんに本物の花火も見せてあげたいですね。
 きっとすてきな思い出となり、絵本を開くたびに、花火のキラキラした世界に心が躍ることでしょう。
 

佐々木千恵(秋田市立中央図書館明徳館)

(令和6年7月27日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 カズコG・ストーン・作
出版社 童心社