みんなが笑って踊り出す、なんとも不思議な絵本です。まず表紙は、ゾウがダンスしている後ろ姿のようですね。
中を見てみましょう。手にわらのような物を持ったぶたが、口を結んでこちらを見つめています。そして下には「ぶたがおどります」と短い文章が。ページをめくると、あら大変。手にしていたわらを腰みののように巻き付け、なんとも爽やかな表情で踊っています。「メケメケ フラフラ メケメケ フラフラ」
次に登場するのはうま。片手に布を持ってチラッとこっちを見ています。ページをめくると、歯をむき出した満面の笑顔で、足取りも軽く、腰に布を巻いて軽やかなダンス。いぬも、かばとぞうも、たこも、真面目な表情からいきなり「メケメケ フラフラ」と踊り出します。
読むだけで楽しいですが、最後のページに来たら、これはもう、その通りにするしかないでしょう。何度でも、みんなで楽しんでほしいと思います。
私は作者の高畠純さんの講演会に参加したことがあります。「シマウマのお尻を描いてみよう」というお題が出されました。しま模様はどっち向き? 後ろ側は? みなさんも挑戦してみてください。私は全然描けませんでしたけれど。
遠藤 美弥子(おはなしの会「おはなしの扉」)
(令和6年7月20日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 赤ちゃんから(0歳~ ) |
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作者名等 | 高畠 純・作 |
出版社 | 絵本館 |