くつくつあるけ

  
 
 
暖かいお日さま、ふわふわした土、あちこちで揺れている色とりどりの花。お散歩が楽しい季節になりました。
お出かけには、まず靴を履きましょう。かわいいひものついた靴が、お出かけします。ぱたぱたぱたと歩き始めました。 
どんどんスピードがついて、歩幅も伸びます。つま先をそろえて、跳ねるのも上手ですね。
あ、大変。転んでしまいました。頑張って一人で起きます。よいしょ、どっこいしょ、ほらできた。
遊んだ後はもう眠い眠い。仲良く並んで、ぐーぐーぐー。赤ちゃんたちは靴も自分の一部と感じるようで、この絵本が大好き。
絵には靴だけが描かれていますが、履いている赤ちゃんも見えるようです。靴は外で遊ぶ大事な仲間です。
実は絵本にはもう一人、登場人物がいます。表紙ではだらんとしている靴ひもが、中のページではきちんとちょう結びになっています。 
赤ちゃんのお出かけの支度をして、一緒に遊んだ誰かがいるのです。
ちょっと小さめの真四角な、赤ちゃんが持ちやすいこのシリーズには、ほかに「きゅっきゅっきゅ」「おててがでたよ」「おつきさまこんばんは」の3冊があります。 
どれも赤ちゃんたちに大人気です。

遠藤 美弥子(おはなしの会「おはなしの扉」)

(令和6年4月20日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 林 明子・作
出版社 福音館書店