太い茎とずっしりした花、びっくりするほどぎっしりついた種。かわいいというイメージには当てはまりませんが、ひまわりって素敵です。この絵本は、種をまいて花が咲き、また種ができるまでのひまわりの全てを、美しい絵で教えてくれます。
ひまわりは小さい苗のころから、お日様の方へ茎の向きを変えます。どの葉っぱも重ならず、上手に光を集めています。十分に大きくなると、茎のてっぺんにつぼみができます。つぼみは上に向かって伸びますが、やがて横向きになります。
さあ、いよいよ開花です。つぼみを包んでいた葉が開き、黄色い花びらが見えてきます。細く閉じていた花びらが全て開き、お日様そっくりなひまわりの花が咲きます。
内側の粒々に見える部分、実はこれも花です。ひまわりの大きな花は、たくさんの小さな花が集まってできています。内側の花が全部咲くと、花全体が重みで下を向きます。内側の花は、一つ一つが種になります。大きいひまわりだと2千個以上の種が取れることもあるそうです。
ひまわりは北アメリカ原産で、日本には17世紀中頃に伝わったそうです。ひまわりの種、まいてみたくなりました。
遠藤 美弥子( おはなしの会「おはなしの扉」 )
(令和5年7月22日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | 荒井真紀・文・絵 |
出版社 | 金の星社 |