おにのパンツ 

 今日は節分ですね。節分といえば鬼。そこで今回は鬼の絵本をご紹介します。
 鬼といえば怖いと思われがちですが、この絵本に登場する2匹の鬼はまったく怖くありません。角が2本の赤鬼も1本の青鬼も、にっこり笑顔。そして題名は「おにのパンツ」。そう、これは子どもたちに大人気のあの童謡の絵本なのです。
 絵本を開くと鬼たちがパンツを履いています。鬼がパンツを履いたら、楽しい歌が始まるんですって。虎の毛皮でできているので5年履いても10年履いても破れない強いパンツです。このパンツを履いた鬼たちはうれしそうに歌って踊ります。
 さらに鬼たちは動物たちにも、鬼のパンツを履くように呼びかけます。すると動物たちもどんどん集まってきて、鬼のパンツを履き、うれしそうに踊るのです。
 この陽気な曲の元になったのは「フニクリフニクラ」というイタリアの歌。最後のページには楽譜も載っています。
 鬼や動物たちと一緒に歌って踊れば、心は弾み体もぽかぽか。厳しい寒さだってへっちゃらになるでしょう。
 明日は立春。この絵本を楽しんで、みんなで元気に春を迎えましょう。

 田丸美穂(秋田県子ども読書支援センター)

(令和6年2月3日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 鈴木博子 構成・絵
出版社 ひさかたチャイルド