三種町下岩川 人口:865 人 世帯数:414 世帯

下岩川地域に伝わる向達子番楽

長面神明社祭典で若者たちが担ぐ神輿が巡行する

伝説の長面三兄弟の阿計志丸(あけしまる)の名が刻まれた石碑

地域住民が一堂に会す「下岩川地域大盆踊り大会」

地域のあらましと歴史

 三種町の旧山本町に位置する下岩川(しもいわかわ)地域は、秋田県道4号能代五城目線沿いにあります。12集落でつくる山間の地域で、古くからの歴史を伝える石碑が数多く残されています。
 平安時代、朝廷軍の坂上田村麻呂と闘った長面三兄弟が活躍する「房住山昔物語」が伝わっており、三兄弟の末弟、阿計志丸(あけしまる)の名が刻まれた石碑が長面集落に建立されています。
 この他、江戸時代の紀行家、菅江真澄が三度訪れ、著書『かすむ月星』では宮ノ目集落の「宮桜」や、小町集落の「小町の清水」、鬼首山の桜などについて触れています。
 下岩川地域は、その人生の最期まで舞台に立ち続けた舞踊家「石井漠」や、二代目下岩川村長を務め、私財を投げうって「秋田出獄人保護所(現在の秋田至仁会)」を創設した「川村養助」など、偉人のふるさとでもあります。
 向達子集落には、「向達子番楽」が継承されており、お盆に集落で奉納されるほか、地域のイベントでも披露されます。
 下岩川地域では「下岩川地域力推進委員会」を設立し、町の支援事業を活用して、盆踊りの継承が難しくなった集落のため、平成26(2014)年から「下岩川地域大盆踊り大会」を開催しています。また、同事業を活用し「夕涼み会」を行ったり、地域産の米の米袋をデザインしたりと、様々な活動が展開されています。

※人口・世帯数は令和6(2024)年4月1日現在の三種町のデータです。

アクセス

関連記事

小町の清水

 三種町下岩川の小町集落には、小野小町にまつわる「小町の清水」があります。江戸時代の紀行家、菅江真澄が文化3(1806)年、53歳の時の旅を記した「かすむ月星」によると、「小町村に来た。小野小町にゆかりがある小町清水が、...

自然・施設

湧き水

向達子番楽(むかいたつこばんがく)

  「向達子番楽」は、三種町下岩川地域の向達子集落に伝承される番楽のひとつです。正式には向達子番才楽といいます。  旧盆の行事で、現在は、8月13日の夕方、神前奉納を行い、先祖供養とともに豊作祈願として行われています...

伝統行事・イベント

郷土芸能

創作舞踊の先覚者「石井漠(ばく)」

 三種町下岩川地域の県道4号沿いに「石井漠生誕の地」と記された碑が建立されています。下岩川で生まれた、日本の創作舞踊の先覚者「石井漠(ばく)」の碑です。明治19(1886)年、長面集落の石井龍吉とハツの間に生まれ、本名...

歴史

地域の偉人

下岩川地域の「ドジョウ」

  三種町の下岩川地域では、町の農業再生協議会が耕作放棄地の解消につなげようと、労力がかからずに、単価の高い「ドジョウ」の養殖を農家に進めたことから、ドジョウの生産に取り組んでいる有志がいます。   幅広い年齢層で...

買う

地域活動

その他

その他

長面(ながおもて)神明社祭典

  三種町下岩川地域の長面神明社の祭典は、地域の安全や五穀豊穣を祈願します。  当初は神事を行い、直会(なおらい)をするだけでしたが、「祭りにはお神輿があった方が活気がつく」と、昭和56(1981)年に神輿と子ども神輿(俵...

伝統行事・イベント

伝統行事

ねぶながし

  三種町下岩川地域の長面(ながおもて)集落では、毎年8月に、「ねぶながし」行事が行われています。  灯籠に短冊が吊された笹を取り付けた山車が、軽快なお囃子とともに町内を練り歩きます。練り歩き終えると、災いが入って...

伝統行事・イベント

伝統行事

下岩川地域大盆踊り大会

 三種町下岩川地域では、「下岩川地域力推進委員会」の主催で「下岩川地域大盆踊り大会」を開催しています。  大盆踊り大会を開催するまで、各集落で盆踊りを継承していましたが、時代の流れとともに継承が難しくなり、盆踊...

伝統行事・イベント

地域活動

イベント

伝統継承

下岩川地域づくり協議会

   三種町下岩川地域は12の集落で構成されています。昨今、人口減少が進むなかで、地域の農地や山林、ため池などの地域資源や施設の管理などを地域の垣根を越えて共同管理の体制を作ろうと、令和5(2023)年に住民主体の実行委員会を立...

地域活動

地域団体

伝統継承