「滝ノ下でっち」とは、秋田の県南部で代表的なおやつとして有名な「あずきでっち」の滝ノ下集落(横手市)バージョンです。昔から食べられている滝ノ下集落の郷土料理です。
材料は、あずきでっちと同じで、小豆、もち米、砂糖を使用しますが、作り方は滝ノ下集落のオリジナルです。
小豆を汁気がなくなるまで煮たら、その上に砂糖を敷き詰めます。さらに煮ていくと小豆から汁が出てくるので、その上にもち米を入れて蒸らします。この時、滝ノ下集落ではストーブの上に五徳を置き、その上でゆっくり、じっくり何時間も蒸らしていきます。そして、蒸しあがったら、へらで混ぜながら固めていきます。
昔は、マッシャーのようなもので粒を潰していたので、もち米や小豆の粒々がなかったそうです。
滝ノ下でっちは、主に田植えの休憩時間のおやつとして食べられますが、「重っこ持ち」と呼ばれる、家々からの持ち寄りの宴会では、お重に滝ノ下でっちを入れて持って行くそうです。
また冬の定番おやつとしても食べられています。夏はあまり日持ちしないため、冷凍したものをその都度解凍して食べるそうです。
お重箱から滝ノ下でっちを持ち上げると、しっかりとした重さが手に伝わってきます。一口かじると、もちっとした食感、そして小豆の香りが鼻を抜け、ついつい何度も手が伸びそうになります。おはぎにも似ていますが、しっかりと固められた滝ノ下でっちはとても食べ応えがあります。
各家々でまた違う味わいを織りなす「滝ノ下でっち」は、滝ノ下集落のなつかしい故郷の味です。
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