星をつるよる

 

 
  
 
 

 いくら頑張っても、独り眠れない夜。遠くの空に光を見つけて「あそぼー」と呼びかけると、糸につるされた星が空から下りてきました。糸につかまると、釣り上げられるようにして一気に月へ。同じく眠れずにいた月のうさぎさんが誘ってくれたみたいです。
 他にも眠れない誰かがいるかも?と、うさぎさんと一緒に星の釣り糸を垂らすと、カニさん、キツネさん、おおぐまさんとこぐまさんが月までやってきました。数え切れないほどたくさんの星も糸にかかりました。お星さまも眠れなかったみたいです。みんなで星の間をジャンプしたり、星のじゅうたんに寝転んだり。独りぼっちのうさぎさんが寂しくないよう、たくさん遊んでいたら、だんだんまぶたが重くなってきました。
 韓国の絵本作家による真夜中の物語。あとがきには「世界から集まった〈ひとり〉がみんなで、思う存分遊んでその力でぐっすり眠れることを願っています」とつづられています。「心細い夜を過ごしているのは自分だけじゃない」と勇気をもらえる一冊です。
 かわいくてきれいな絵に心が癒やされます。秋の夜長。お月さまやお星さまを眺め、空の上の「みんな」を想像しながら読んでみてはいかがでしょうか。





長谷川 恵(認定こども園四ツ小屋)

(令和8年9月19日秋田魁新報掲載)

2026あふれちゃんのえほんばこへ進む

林一輝(NPO法人ファザー リング・ジャパン東北)
対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 キム・サングン・文・絵/すんみ・訳
出版社 パイ インターナショナル