ぎらぎら ぎらぎら……何日も何日も雨が降らず、大地が干上がってしまったある日、やかんが大急ぎで走って行きます。待っていたのはポット、赤やかん、じょうろ、急須。みんなそろったところで、体をほぐすために体操を始めましたよ。
準備が整うと横一列に並び、「す~う~」と大きく息を吸い込みます。息を止め、「むんっ」と力をためるように踏ん張り、一斉に「ぷしゅ~」と湯気を出し始めました。必死の形相のやかんたち。全身を真っ赤にしながら出し続けた湯気は、やがて「もくもく」と雲のように大きくなっていき……。
作者は「だるまさん」シリーズでおなじみ、かがくいひろしさん。ほのぼのとしたタッチで登場人物を生き生きと表現し、オノマトペを用いて読み手の想像力をかき立ててくれます。水蒸気が雲になって雨が降るという仕組みを、身近な物に置き換えて物語にした発想も面白く、科学への興味につながりそうです。やかんたちと一緒に深呼吸をしたり、息を止めてみたりするのも楽しそうですね。
さて、みんなが待ちわびていた雨が「ポツン」と落ちてきました。動植物の喜びもまた、表情豊かに描かれています。やかんたちはお茶を入れて一休み。お仕事お疲れさまでした。
| 対象年齢 | 5歳ぐらいから |
|---|---|
| 作者名等 | かがくい ひろし・作 |
| 出版社 | 講談社 |