ももも

 

 
  
 
 


 ひらがなの中で「も」はとてもかわいい形だと思いませんか。ちょっと傾いたカーブに、表情豊かな2本の横棒。突っつけばコロンと転がりそうな、おちゃめな感じがいいですよね。
 さて、この絵本「ももも」は、ほとんどのページが桃の絵と「も」の文字だけで構成された何ともユニークな作品です。最初は「もも」の文字の隣に桃が一つ。次は「もも もも」という文字の隣に桃が二つ。大量の「も」と桃の行列や、すごく小さい「もも」、巨大な「もも」も登場します。
 桃の行列が下り坂に差しかかる場面では、桃の絵に合わせて「も」の字も少し傾いて描かれているのが印象的です。また別のページでは、ちょっとしたダジャレも飛び出します。
 「も」の音は赤ちゃんにとって覚えやすく、大好きな音の一つとされています。赤ちゃんはおっぱいを飲むために口の周りの筋肉がとてもよく発達しているので、上下の唇をぱっと離して音を出すマ行やパ行の発音が上手なのだとか。
 ももももも、とゆっくり声に出してみてください。口の周りが柔らかくなって自然と笑顔になりますよ。ぜひ、お子さんと一緒に「ももも」の音も楽しんでください。



 

遠藤美弥子(「おはなしの扉」代表)

(令和8年6月6日秋田魁新報掲載)

2026あふれちゃんのえほんばこへ進む

林一輝(NPO法人ファザー リング・ジャパン東北)
対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 川之上 英子、 川之上 健・作・絵
出版社 岩崎書店