みてみて!

 

 
  
 
 


 虫をつかんだり、木の実を乗せたり…。自然と触れ合う子どもの手元の写真が、それぞれのページいっぱいに1枚ずつ載っています。文章はなく、子どもの表情もほとんど写っていません。それでも、「みてみて!」 という興奮した声が聞こえてきそうな力のあるカットばかり。子どもたちのキラキラと輝く瞳が思い浮かぶ写真絵本です。
 最初に登場するのは、立てた人さし指の先に、赤くつやつやとしたナナホシテントウがくっついている写真です。指先に焦点を合わせることで背景がぼけ、小さなテントウムシが大きな存在感を放っています。
 次のページは、クモに似た虫を指でそっとつまみ上げている様子です。巻末の解説によると「ザトウムシ」だそう。細く長い脚が特徴的で、あまり目にする機会のないその姿を鮮明に見せてくれます。
 30枚ほどの写真の後には、谷川俊太郎さんの詩「みてみて」が掲載されています。擬音語・ 擬態語を生かした作品で、写真と同様にみずみずしく、小さな世界を豊かに写し出してくれます。私たちの周りには美しいものや不思議なものがあふれていますね。



 

柴田麻衣子(横手市職員・司書)

(令和8年5月16日秋田魁新報掲載)

2026あふれちゃんのえほんばこへ進む

林一輝(NPO法人ファザー リング・ジャパン東北)
対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 小西 貴士・写真/谷川 俊太郎・詩
出版社 福音館書店