ブレーメンのおんがくたい

 

 
  
 
 

 ある百姓に飼われていたロバが、年をとって働けなくなり、主人によそへ売られる前に自ら家を出ました。ロバは道中、年老いて泥棒を見張ることができなくなった犬、ネズミを捕まえられなくなった猫、あるじから見放され食材にされそうになっているおんどりと出会います。ロバは彼らに一緒にブレーメンの街へ行って、音楽隊の仲間に入ろうと誘います。
 ブレーメンを目指し、共に歩き出す4匹。森の近くにさしかかったあたりで日が暮れてきます。やがて明かりのついた1軒の家を見つけ、その晩の寝床にしようと近寄ってみるのですが、それはなんと、恐ろしい泥棒たちの家だったのです。さて、物語はいったいどうなるのでしょう。
 ドイツ各地に伝わる民話をまとめた「グリム童話」の一つです。この本では、「赤毛のアン」の翻訳などで知られる村岡花子さんが文を、絵本作家の中谷千代子さんが絵をそれぞれ手がけています。作中「おそろしい」とされる泥棒たちの顔はどこか愛嬌があって、人によっては全然怖いと感じないかもしれませんね。読みやすい文章と温かみのある絵で紡がれた一冊です。



 

佐々木恭子(秋田市立中央図書館明徳館フォンテ文庫)

(令和8年1月17日秋田魁新報掲載)

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対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 グリム・作 /村岡 花子・文/中谷 千代子・絵
出版社 偕成社