物語の舞台は耳かき屋さん。ひょうたんの形をした耳かき名人「ひょ・うーたんせんせい」と、弟子「ひょうすけ」のお店です。先生は商売道具の「みみかき草」に水まきをしています。耳かきの形をした草がずらりと、まるで野菜畑のように並んで伸びていて、ふわふわの梵天が花のように咲いています。
最初のお客さんは大きなゾウ。ひょうすけは先生に命じられ、みみかき草を取りに行きます。ひときわ大きなみみかき草を懸命に引っこ抜き、先生に届けました。それを使って先生に耳かきをしてもらったゾウは「トロトロトロリ~」。気持ち良くてとろけてしまいました。次にやってきたのは100匹のウサギ。並んで耳かきをしてもらったウサギたちは「コロコロリ~」。気持ち良くて、つながって丸くなってしまいました。
続いて、「シャン シャン シャン シャン」という音を響かせてやってきたのは透明人間!? 姿が見えなければ、専用のみみかき草も透明だから、さあ大変。間違って鼻の穴をほじってしまいました。お客さんがくしゃみをした瞬間、透明人間の本当の姿が…!
温かみのある絵に和むも良し、心地よさを表現する言葉やしぐさをまねっこするも良し。耳かきを通じて家族で触れ合うきっかけにもなりそうですね。
髙橋寛光(あきたパパ絵本チーム「パパコラボ」)
| 対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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| 作者名等 | かがくいひろし・作 |
| 出版社 | 講談社 |