きょうりゅうのわかっていることわかっていないこと

 

 
  
 
 

 世界には分かっていることがたくさんありますよね。けれども、まだ分かっていないこともたくさんあります。恐竜の研究においてもそうだといいます。
 例えばティラノサウルスの腕。とても短かったのは分かっているものの、なぜそんなに短かったのかは分かっていないそうです。腕が長ければとても便利そうなのに、です。
 どうしてそんなに短かったのでしょう。皆さんも考えてみてください。この絵本には、短かった理由を巡るさまざまな仮説が載っています。皆さんの考えと照らし合わせてみると面白いですよ。
 他にも体の形状や模様、鳥への進化…などなど、恐竜にはなぜそうなったのか分かっていないことがたくさんあるそうです。この絵本では、そういう分かっていないことに対して、こうだったんじゃないかと自由な発想で推測したり、仮説を立てたりする楽しさを味わえます。
 ユーモアあふれる絵とコメントがちりばめられ、恐竜が親しみやすく描かれた作品です。ぜひ親子で「恐竜博士」になって、いろいろな仮説を立てて楽しんでみてくださいね。

 

田丸美穂(秋田県子ども読書支援センター)

(令和7年11月22日秋田魁新報掲載)

2025あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 木下 さとみ・文/吉森 太助・絵/国立科学博物館・監修
出版社 小学館集英社プロダクション