バナナです

 

 
  
 
 
 黄色い果物と言えば、何を思い浮かべるでしょうか。酸っぱいレモンに、南国のパイナップル。今回はたくさんある黄色い果物の中でも「バナナ」が主役のお話を紹介します。
 真っ青な表紙に、バナナが1本。ページをめくると、皮をむかれた食べ頃のバナナや、木に実った青いバナナが登場します。バナナを食べる動物と、食べない動物も描かれています。
 私たちにとっては身近な果物で、食べる機会も多いので親しみを持ちやすいですね。この本を読みながら、皮をむいて「もぐもぐ」と食べるまねをしてみるのも楽しそうです。
 注目してもらいたいのが、何度も繰り返し出てくる「バナナです」という言葉です。たった5文字の言葉ですが、よく見ると、一緒に描かれているバナナや背景の色によって文字の色も青、緑、黄、茶などに変わります。
 ゾウなら大きく、ネコなら小さく、動物たちの大きさによって文字の大きさも違っています。声に強弱をつけて読んでみると、単調な言葉の繰り返しとは違って、リズミカルに聞こえますよ。読んだ後に、どのバナナが1番好きだったか、お子さんと一緒に読み返してみてくださいね。

 

髙杉尚子(鹿角市立花輪図書館)

(令和7年6月28日秋田魁新報掲載)

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 川端 誠・作
出版社 文化出版局