表紙から裏表紙にかけて描かれた、1列に並ぶウサギたち。このウサギたちがみんなで持っている長いもの、実はヘビなのです。同じ場面に頭も尾も見えませんから、それが何なのか分からないようです。
ヘビを首に巻いたり、耳と耳の間に乗せたりしているウサギまでいます。絵本を開き、見開きページいっぱいにぐるぐる描かれたヘビの体は、まだまだ続きます。
初めに登場するのはネズミたち。力を合わせてヘビを持ち上げ、すべり台にして遊んでいます。その先を進むウサギたちは、なんと跳び縄にしてみんなで大縄跳び。
ページを進めると、さまざまな動物が1匹のヘビで、それぞれの遊びを楽しんでいます。でも「だーれも これが へびだなんて きづかない」のです。
ヘビの頭まで進んだ動物たちはとうとう「長いもの」の正体に気が付き、びっくり。最初からヘビだと分かっている読み手には、その姿がほほ笑ましくも映ります。
でも、最後に仕掛けがもう一つ用意されています。俯瞰(ふかん)していたつもりの読み手の優越感を裏切る、驚きの結末をお楽しみに。
対象年齢 | 3歳ぐらいから |
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作者名等 | ふくなが じゅんぺい・作 |
出版社 | こぐま社 |