「これ見たことある」「これ知ってる」。会話の中心にあるのは「マークのえほん」です。私の勤務するこども園でも人気の1冊です。ページをめくりながら戻りながら、知っている自慢やマークを見た時の話と、おしゃべりは止まりません。
この絵本には生活にあふれているマークが登場し、社会のルールを学ぶことができます。交通標識、お出かけ先で見るマーク、家の中の物に付いているマーク、場所を案内するマークと、たくさんの種類があります。
この絵本の人気の理由が分かってきました。それは言葉や文字の説明がなくても伝わる、イラスト、形、色の力です。マークは安心安全な暮らしを守るだけではなく、人を思う、思いやりの印でもあります。世界中で通じるマークがたくさんあることにも驚きです。
この絵本は、「家族で出かけたら」「お家の中で見つけたら」を想像して進みます。自分の体験と重ね合わせて覚えられそうです。途中にクイズもあるので、楽しさ倍増。親子で絵本を囲んで会話が弾むこと間違いなしです。読み終わった後のお出かけでは、マーク探しが始まるかもしれませんね。
仁村 由美子( 聖霊女子短期大学付属幼稚園・保育園 )
(令和5年3月4日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | ぼここうぼう・絵/児山啓一・監修 |
出版社 | Gakken |