旬の果物のおいしさに勝るものはないですよね。この絵本は誰もが知っているフルーツが出てきて、赤ちゃんから4、5歳のお子さんまで楽しめます。
表紙に描かれたイチゴは写真のよう。絵にフルーツの香りや甘さ、みずみずしさなどが詰まっています。水彩絵の具の柔らかな風合いは大人が見ても心引かれる一冊です。
離乳食が始まった赤ちゃんに「これ食べたね」と話しかけながら読むと、絵本に手を伸ばしたり、口をモグモグと動かしたりするかもしれません。五・七・五のリズムでそれぞれのフルーツを表現していて、耳に心地良いです。言葉が話せる年齢のお子さんはまねて話す楽しみ方もできそうですね。
それぞれのフルーツに合わせた背景の組み合わせも見どころ。文字が読めなくても絵を見て食べるまねをして、最後はおなかいっぱい、幸せな気分になれます。
「めしあがれ」シリーズとして出版されている中の一冊です。本物に触れさせたい方はこの作品から手にとってはどうでしょうか。クリスマスプレゼントとしてもおすすめしたい絵本です。
佐竹 美緒( 秋田市河辺保育所 )
(令和4年12月3日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 赤ちゃんから(0歳~ ) |
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作者名等 | 視覚デザイン研究所・さく 高原美和・え |
出版社 | 視覚デザイン研究所 |