はんぶんこ

 表紙には2匹のパンダとイチゴのケーキ。そして傍らにはナイフがあります。これからケーキを「はんぶんこ」するみたいですよ。ケーキの上には5個のイチゴ。きちんと「はんぶんこ」できるでしょうか?  
 この絵本では、動物たちがいろいろな食べ物を「はんぶんこ」していきます。ブタたちはスイカ1玉を「はんぶうこ」。自分の顔くらいある大きな半玉を見事に完食したら、残った皮も一工夫してお互いに見せあいっこです。犬たちはピザを「わんぶんこ」しようとします。すると、親切なブルおばさんがやってきて驚くような「はんぶんこ」をしてくれます。
 ワニたちは長いソーセージを両端からムシャムシャ食べて「はんぶんこ」。最後はどうなってしまうのでしょう? ゴリラたちはバナナ1房を「はんぶんこ」。でも食べる速さが違っていたため、1本しか食べられなかったゴリラは泣いてしまいます。
 「はんぶんこ」っていろんなやり方があるんですね。ハプニングもあるけれど、仲良しだからできるのでしょう。絵本を読むと「はんぶんこ」するのがますます楽しくなりそうです。皆さんは誰と何を「はんぶんこ」したいですか?



 田丸美穂( 秋田県子ども読書支援センター )

(令和4年7月30日秋田魁新報掲載)

 

2022あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 多田ヒロシ・作
出版社 こぐま社