冒頭では、少し昔の本によく描かれた家族の形が説明されています。男女の夫婦と男女の子ども、それにペット、そんな感じだったと。でも、人が一人一人違うように、実際の家族の形もそれぞれだということを私たちは知っています。この本は、家族のあり方について改めて考えるきっかけを与えてくれます。
世界のさまざまな家族がイラストで紹介されています。お父さんだけの家、お母さんだけの家、どちらもいなくておじいちゃん、おばあちゃんと暮らしている子どもの家。また、お母さんが2人いる家やお父さんが2人いる家があること、養子や里子として迎えられる子どもがいることも教えてくれます。
暮らし方もさまざまです。例えば、住んでいるところ。大きな家、小さな家、住む家がない人たちもいます。例えば、教育の受け方。学校で学ぶ子どもはたくさんいますが、自宅で勉強している子どもや学校が苦手な子どももいます。
他にも、働き方や休みの日の過ごし方など、自分たちと似ているところも全く違うところもあることに気付くでしょう。多様性への理解が深まる一冊です。
伊藤 麻衣子( 横手市職員・司書 )
(令和4年4月16日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | メアリ・ホフマン・文/ロス・アスクィス・絵/杉本 詠美・訳 |
出版社 | 少年写真新聞社 |