いないいないばあ

 赤ちゃんとコミュニケーションを取る時、一番に思いつくのは、いないいないばあですよね。両手で顔を隠して顔を出す。そのシンプルな動作が赤ちゃんの心をつかみ、笑顔を誘います。これから紹介する絵本「いないいないばあ」は、50年以上も赤ちゃんとお父さん、お母さんに愛され、読み続けられている絵本です。
 にゃあにゃ、くまちゃん、ねずみ、こんこんぎつね。小さい子どもたちが知っている動物が登場します。「ほらほら」と赤ちゃんの興味を誘う語り掛けをしたり、「こんどはだれだろ」と問い掛けたり。わくわくしながら次のページを待つ赤ちゃんの、かわいらしい表情が思い浮かびます。
 最後は、のんちゃんがいないいないばあをします。「のんちゃん」の名前を、一緒に絵本を見ている赤ちゃんの名前に言い換えると、より楽しむことができます。
 どこか懐かしい絵の動物たちの「いないいないばあ」は、ぱっちりした目とひょうきんな表情で、赤ちゃんを笑顔にしてくれます。赤ちゃんをお父さん、お母さんのひざの上に座らせ、ゆっくりと繰り返し読み、親子で楽しんでください。
 

 種村 智子( 秋田市寺内保育所 )

(令和4年3月19日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 松谷みよこ・文/瀬川康男・絵
出版社 童心社