表紙のお顔は「かぼちゃのこ」。あくびをしているのでしょうか。眠そうな表情がなんともかわいらしいですね。今回ご紹介するのは、眠りにつく前の読み聞かせにぴったりの赤ちゃん絵本です。
初めに大泣きしているのは、なすびのこです。「びーびーないてるなすびのこ/なすびのこはねむたいよー」。リズミカルな言葉が小さな子どもを絵本の世界に引き込みます。「ねむたいねむたいなすびのこ/なすびのこはねーたーよー」。
次は、ほとんど目を閉じてしまっているばななのこ。ほかにも身近な野菜や果物たちが眠そうな顔で登場します。「ねーたーよー」と繰り返しているうちに、読んでもらっている子どもたちも心地よく眠りの世界へと導かれることでしょう。
同じ作者の作品に、「ねられん ねられん かぼちゃのこ」という絵本もあります。こちらは、なかなか眠れないかぼちゃの子が「ねられんねられん」と繰り返します。表情の愛らしさは変わりませんが、シンプルな「ねむたい ねむたい」とは異なり、ストーリー性が加わった絵本です。少し大きくなった子どもたちへ、こちらの絵本もお薦めします。
柴田 麻衣子( 横手市図書館課 )
(令和4年3月12日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 赤ちゃんから(0歳~ ) |
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作者名等 | やぎゅうげんいちろう・作 |
出版社 | 福音館書店 |