海の近くに住む小さな女の子ステラには、ミューちゃんという小さなカモメの友達がいます。ミューちゃんは、いつも贈り物を持って遊びにきてくれます。ところが近頃の贈り物は、ストローやしぼんだ風船などプラスチックでできたものばかり。そして、ミューちゃん自身もプラスチックをのみ込んで具合が悪くなり、入院しなければならなくなってしまいます。
ステラは、おばあちゃんと一緒に海辺へ行き、プラスチックごみを拾います。けれども2人で拾うにはごみは多すぎました。そこで、ステラはいいアイデアを思いつきます。ステラの行動は、町のみんなの心を動かし、ついには町や海辺が変わっていくのです。
プラスチック海洋汚染について分かりやすく描かれた絵本です。巻末には、世界で本当に起こっている話や、プラスチックの危険に気付いて行動を起こしている子どもたちの話も載っています。ステラがやり遂げたことは、地球を大事にしようという子どもたちの気持ちをしっかり後押ししてくれるでしょう。
田丸美穂( 秋田県子ども読書支援センター )
(令和3年8月21日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | ジョージナ・スティーブンス/作 イジー・バートン/絵 いとうのぶこ/訳 |
出版社 | 岩崎書店 |