ゆうこのキャベツぼうし

 ゆうこが大きなキャベツを抱えて歩いています。畑のおばさんからもらったキャベツです。家に持って帰る途中、日差しが強くなると、なんとゆうこはキャベツの葉っぱを一枚はがしてかぶりました。そう、キャベツの帽子の出来上がりです。
 キャベツ帽子をかぶって歩いていくと、こぐまに出会います。こぐまもキャベツをかぶりたいと言うので、ゆうこは葉っぱを一枚分けてあげました。すると、他の動物たちも次々にキャベツ帽子を欲しがります。みんなおそろいのキャベツ帽子をかぶると、楽しい遊びが始まりました。オオカミの鬼に捕まると帽子を取られてしまう「おおかみおに」です。ところが、動物たちが走り回っていると、本物のオオカミが現れてみんなは大慌て。
 作者は「ぐりとぐら」シリーズの作画担当としてもおなじみのやまわきゆりこさんです。動物たちが、おそろいのキャベツ帽子をかぶって楽しそうに駆け回る様子が、素朴なタッチでかわいらしく描かれています。キャベツの緑が白い背景に映える爽やかな色彩も印象的です。

 柴田 麻衣子( 横手市図書館課 )

(令和3年8月14日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 やまわき ゆりこ/作・絵
出版社 福音館書店