昆虫が好きなお子さんやパパ、ママはもちろん、ちょっぴり苦手な方でも心配ご無用!表情豊かで躍動感あふれる絵、幼虫の「ようちゃん」と人間の子ども「けんちゃん」が一緒に成長していく姿に、いつの間にか絵本の世界に引き込まれていることでしょう。虫がかなり苦手な私が、この夏、自信を持ってオススメする一冊です(笑)。
「ぼくは、むしのこ。」と、主人公ようちゃんの声で物語が始まり、幼虫の視点から人間の子どもとの関わりが語られます。「そりゃきっと、カブトムシかクワガタムシだな」と言うけんちゃんパパの一声に、「ぼくがだいじにそだてて、りっぱなおとなにしてあげる!」と大喜びのけんちゃん。一緒に図鑑でカブトムシやクワガタのことを調べ、大きく強くなることを夢見ながらいっぱい食べて鍛えて寝て、その時を待ちます。
春が過ぎ、さなぎになったようちゃん。そして、とうとう待っていた夏がやってきましたよ。さて、ようちゃんはどんな大人になったのでしょうか?ぜひ、お子さんやお孫さんと一緒にその時に立ち会ってみてくださいね。大人になった後も続くようちゃんとけんちゃんの関係性、自分らしい生き方にもご注目を!おらも、はやぐおっきぐなりでなぁ。
髙橋 寛光( あきたパパ絵本チーム「パパコラボ」 )
(令和3年7月17日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | サトシン・作/塚本やすし・絵 |
出版社 | 佼成出版社 |