絵本を開くと、赤白の地に「てんてんてん」という文と黒い点が九つ並んでいます。抽象的な絵ですが何かを連想させてくれます。ページをめくるとその答えが出てきます。
この絵本は、はじめに虫や生き物の特徴を抜き出した絵と、「ぐるぐるぐる」や「ひらひらひらひら」というようなオノマトペの文があり、次のページにその生き物の全体像と名前が出てきます。
文は簡潔でリズムがよく、絵もはっきりとして見やすいので、赤ちゃんでも楽しめます。文に合わせて絵を指さしながら読むと分かりやすいでしょう。生き物を知らなくても大丈夫。声の響きや色鮮やかな絵を赤ちゃんと楽しんでみてください。
また、構成が2場面で完結しているので、少し大きくなったらクイズのように当てっこしながら楽しむこともできます。
草木の緑が美しい季節になってきました。自然豊かな秋田ではいろいろな生き物を発見することができます。絵本に登場する虫や生き物は全部で5種類。身近なものから普段は見るのが難しいものまでさまざまです。絵本を読んだら、その生き物を探しにお出掛けしてみるのも楽しそうですよ。
田丸美穂( 秋田県子ども読書支援センター )
(令和3年5月15日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 赤ちゃんから(0歳~ ) |
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作者名等 | わかやましずこ/作 |
出版社 | 福音館書店 |