ねずみのでんしゃ

 

 4月は入園の季節ですね。新しい環境に慣れてきたこの時期にお薦めの絵本を紹介します。
 森に春が来て、明日からちゅうがっこう(ネズミの幼稚園や保育園)へ向かう七つ子の子ネズミがいました。お母さんは上手に帽子やかばん、靴を作り準備したのですが、子どもたちは「ねむいからいや」「しらないこがいるからいや」「ヘビがでるからいや」「いやだからいや」と、お母さんを困らせてしまいます。
 次の朝、支度をしない子どもたちにお母さんは声を掛けて外へ出ます。子どもたちはお母さんの姿を見て慌てて支度を始めました。さて、お母さんはどんなアイデアを思い付いたのでしょうか?
 ちゅうがっこうへ向かう途中、ネズミの天敵のヘビと、トンネルの中で鉢合わせ。お母さんがバックを振り上げ子どもたちを守ろうとすると、ヘビは逃げ出してしまいます。
 この絵本は私が小さい頃、母親に何度も読んでもらった絵本でした。ハラハラ、ドキドキ、そして、心がほっと温かくなる絵本です。お母さんがどんなアイデアを考えたのか、ヘビはどうして逃げ出したのか、親子で読んでください。


 種村 智子( 秋田市寺内保育所 )

(令和3年4月17日秋田魁新報掲載)

 

2021あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 山下 明生/作 いわむら かずお/絵 
出版社 ひさかたチャイルド