ちょうちょう ひらひら

 秋田もすっかり春らしくなりましたね。今回ご紹介するのは、春にぴったりな詩の絵本です。
 ちょうちょうがひらひらと飛んできて、うさちゃんにとまります。うさちゃんがうれしそうに「うふふ」と笑います。
 今度は鹿さんに止まります。鹿さんも嬉しそうに「えへへ」と笑います。
 ぞうさんも止まってくれるのを期待しながら待っています。でも、ちょうちょうが止まったのはねずみさん。ねずみさんはうれしくて「おほほ」と笑います。止まってもらえなかったぞうさんは「えーんえーん」と泣いてしまいます。
 そんなぞうさんを見ていた動物たちは、ちょうちょうがぞうさんに止まってくれるように願います。果たしてぞうさんに止まってくれるでしょうか。
 まどさんの優しさが伝わってくる、小さな子も楽しめる詩です。ふんわりと柔らかい春らしい絵も詩によく合っています。
 詩のフレーズを口ずさんだり、ちょうちょうの止まった所や色に注目したり、実際にちょうちょうを見に出かけたりと、親子でいろいろと楽しめます。ぜひこの絵本からも春の喜びを感じてくださいね。

 田丸 美穂( 秋田県子ども読書支援センター )

(令和3年4月10日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 まど・みちお/文 にしまき かやこ/絵 
出版社 こぐま社