おおきくなったら きみはなんになる?

 3月も半ばになり、卒業や卒園のシーズンですね。今回は、今の季節にぴったりな「おおきくなったら きみはなんになる?」を紹介します。この絵本は、長年保育園アドバイザーをしていた作者の藤本ともひこさんが、卒園式で子どもたちに語り掛けてきた言葉をまとめたものです。早速、絵本を開いてみましょう。
 例えば、お花屋さんやお医者さん、サッカー選手など、それぞれなりたいものはたくさんあるだろう。中には、自分の好きなことやなりたいものが、まだ見つからない子どももいるかもしれない。
 けれども心配はいらない。虫や鳥をじっと観察したり、走ったり歌ったり、いろいろなことを経験するうちに、好きなものやなりたいものが見つかることがあるから。誰かが反対しても関係ない。「きっとできる」と自分を信じて…。
 この絵本の表紙には、青空の下、チョウチョを追いかけている男の子が描かれています。その行く先にはきっと、明るい未来が待っているのでしょう。新しい世界へ一歩を踏み出すお子さんといっしょに、是非読んでみてください。
 卒園おめでとうございます。

 照井 律子( 秋田市立中央図書館明徳館文庫 )

(令和3年3月14日秋田魁新報掲載)

 

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対象年齢 小学校低学年ぐらいから
作者名等 藤本ともひこ/作 村上康成/絵
出版社 講談社