日に日に気温が下がり、しばれる季節になりましたね。お外で遊ぶ子どもたちやランドセルを背負った小学生の服装はぽかぽか仕様に。この絵本では、男の子が寒い冬の日に、自分の吐いた息が白く見えたことからお話が始まります。
男の子はすれ違った犬が吐いた白い息を見て、犬も息をしてるんだと気づきます。人はもちろん、猫も牛も…。「いきをしているからいきものっていうのかな?』と普段あまり意識しない息を意識的に考え始めましたよ。息を吐く、吐いたら吸う、吸ったら吐く、吐いたら吸う。生まれてから死ぬまで生き物は息を繰り返しています。
でも、お風呂に入った時に頭までもぐってみるけれど、すぐに苦しくなってしまうから水の中では息ができないよな…などと考えていた時に、お母さんが一言。「お母さんのお腹の中にいる時は水の中にいても平気だったのにね」
自分が吐いた白い息から始まったお話が、最後には「地球上の生き物はみんな息をして生きているんだ!」へと。子どもの関心や疑問は身近なところからどんどん発展していきます。ぜひ、こどもたちと「いき」を合わせながら読み進めてみてくださいね。
髙橋 寛光( あきたパパ絵本チーム「パパコラボ」 )
(令和2年12月6日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | 中川ひろたか/作 北村裕花/絵 |
出版社 | アリス館 |