な-んにみえる?わくわくパン

 鮮やかな空色の表紙に黄色いたてがみのライオンがユニークで印象的ですが、よく見るとライオンの顔がおいしそうなあんパンです!今回は、形の似ているものに見立てて遊ぶ「見立て遊び」の絵本を紹介しましょう。
 「わくわくパンパン なーんにみえる?」。小さな丸いしろパンは、ぷっくりぷくぷく赤ちゃんのほっぺ。かめさんのでこぼこ甲羅はメロンパン。ねじねじとんがりやどかりさんはチョココロネ。ほかにもいろいろな形のパンが登場して、わにさんの大きな口や、くるくるカールの女の子、うずまきかたつむりなどさまざまなものに姿を変えます。どのパンが変身したのか、当てられるかな?
 この絵本は、カラフルなかわいらしいイラストとパンの写真で構成されていて、はっきりした色使いやおいしそうなパンの写真が子どもの目を引きます。また「わくわくパンパン なーんにみえる?」という楽しいリズムの繰り返しが、変身への期待感を高めてくれます。「見立て遊び」は子どもの想像力を養う遊び。形を認識し、イメージを膨らませて発想する楽しさを、親子で一緒に味わってみてください。

 (令和2年11月8日秋田魁新報掲載)

 照井 律子( 秋田市立中央図書館明徳館文庫 )

 

2020あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 コローロ/作
出版社 赤ちゃんとママ社