語りかけ絵本 どんぐり

 ひと雨ごとに秋の深まりを感じますね。今回は「語りかけ絵本 どんぐり」を紹介します。作者いわく「語りかけ絵本」とは、文章をそのまま読むと自然にお子さんに語りかける形になる絵本とのことですが、いったいどんな絵本なのでしょう。
 「なんだろな。なんだろね」と出てきたのは、かわいらしいどんぐりです。「コロン!」と転がったり、「ストン!」と落ちたり、「ポン!」と跳ねたり。「サワサワサワ」と風に吹かれて、「パラン」「カラン」とたくさん落ちてきました。山のように積もったどんぐり。小さいものや大きいもの、丸いものや細長いもの、帽子をかぶっているものもあります。好きなのはどれかな?
 この絵本にはオノマトペ(擬音語・擬態語)がたくさん出てきて、転がったり跳ねたりするどんぐりの楽しさをより一層感じることができます。子どもの心を育むといわれる語りかけや絵本の読み聞かせ。どう始めたらよいのかとお悩みの方に、お薦めしたい一冊です。巻末にある「語りかけちょこっとヒント」も参考にしながら、どうぞお子さんと楽しいひとときをお過ごしください。


 (令和2年10月18日秋田魁新報掲載)

 照井 律子( 秋田市立中央図書館明徳館文庫 )

 

2020あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 こが ようこ/文・絵
出版社 大日本図書