ながいでしょ りっぱでしょ

 表紙に描かれているのは、長い鼻、長い胴体、長い首、長い脚、長い耳、そして長いしっぽ。蛇の胴体とキリンの首は分かるのですが、鼻と脚と耳としっぽは誰のものかわかりますか?
 実は絵本のカバーが一枚の絵になっていて、開くと答えが分かるしくみです。
 ゾウ、ヘビ、キリン、ダチョウ、ウサギ、サルが、自分の長いところを「ながいでしょ、りっぱでしょ」とニワトリに向かって自慢します。
 聞き役のニワトリだって負けてはいません。自分の長くて立派なところをしっかりと披露するのです。ニワトリは自分のどこを自慢したのでしょうね。あっと驚く展開です。
 最後は、「みんな ながくてりっぱだね!」と仲良くそろってハイ、ポーズ!得意なことを教え合う動物たち。自分と他者との違いを知り、尊重し合うのは、とても素敵なことですね。
 見開きいっぱいの絵から、動物たちそれぞれの特徴やすごさを見ることができます。ユーモアあふれる動物たちの表情にも注目してみてくださいね。
 

(令和2年8月23日秋田魁新報掲載)

 田丸 美穂( 秋田県子ども読書支援センター )

 

2020あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 サトシン/作 山村 浩二/絵
出版社 PHP研究所