「さあて、ごらんのとおりの2ほんのわ、まほうのことばをかけますよ。」ひげもじゃのおじさんの、こんなお話から始まる絵本です。
「あんどら、いんどら」の呪文で子どもたちの期待を高め、「うんどら」で手品が完成します。アヒルが筒のトンネルを通り抜けてウサギに変身したり、おりの中に入っている大蛇がサッカーボールに変わったり。次はどんな手品を見せてくれるのかと、子どもたちの目がキラキラ輝きます。
読み聞かせる側もマジシャンになりきり、「うんどら」の言葉に合わせてタイミング良くページをめくると歓声が大きくなるので、素早くページをめくることをお勧めします。
この絵本は部分的に切り抜かれている仕掛け絵本なので、前のページと後ろのページを見比べて、切り抜かれた部分から見えた絵は何だったのか子どもと確かめてみるのも楽しいと思います。
夏休みに入り、子どもと過ごす時間が多くなりますね。この絵本を読み聞かせ、親子で一緒にできる簡単な手品を練習して披露するのもいいかもしれませんね。
(令和2年8月2日秋田魁新報掲載)
種村 智子( 秋田市寺内保育所 )
対象年齢 | 赤ちゃんから(0歳~ ) |
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作者名等 | 土屋 富士夫/作 |
出版社 | 福音館書店 |