「あったとさ あったとさ ひろいのっぱら どまんなか」。リズミカルなフレーズが印象的で、繰り返し読み聞かせていると思わず口ずさんでしまいます。
広い野原の真ん中に、家や保育園で見たことのあるさまざまな物が、巨大になった姿で現れます。巨大な物を前に、100人の子どもたちはいろいろな遊び方や使い方を見つけます。電話も登場しますが、今とは違うダイヤル式の黒電話です。「ゼロゼロゼロばん」にかけてみると、つながった相手は何と地獄のえんま様の受付。「怖い・・・けれど見たい!」と一番盛り上がる場面です。
最後は巨大な扇風機が出てきて、子どもたちは強風で空に飛ばされてしまいます。無事に着地することができるか心配ですが、地上では、とってもうれしいことが待っています。
おまけに。全てのページにきつねが登場します。それぞれのページできつねはどこにいて、何をしているのか探すのも、楽しみの一つになると思います。
(令和2年7月5日秋田魁新報掲載)
種村 智子( 秋田市寺内保育所 )
対象年齢 | 3歳ぐらいから |
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作者名等 | 長谷川 摂子/作 |
出版社 | 福音館書店 |