くりっとした目にエメラルド色の体。表紙に描かれた小さな車が主人公のバルンくんです。
バルンくんはクラシックのレーシングカー。お話は、バルンくんがガレージで、「バルン バルン バルルン」とエンジン音を鳴らしながら出掛ける準備をするところから始まります。
バルンくんはどんな道でも調子よく走り抜けていきます。「バルバルッ」とエンジンを響かせて、とてもうれしそうです。
そうして到着したのはレーシング会場。今日はカーレースの日だったのです。周りには、さまざまな色や大きさ、形をした個性豊かな車たちが所狭しと集まっています。それぞれのクラクションやエンジン音が、にぎやかに聞こえてきそうです。並んだ車が一斉にスタートする場合は壮観です。
見やすい絵と“バ”の破裂音の響きを楽しみながら読み進められますので、車に興味のある赤ちゃんにもお勧めの一冊です。
裏表紙には、たそがれ時にガレージに帰ってきたバルンくんの後ろ姿が。レースの結果は棚に置かれたトロフィーで分かってもらえるでしょう。よかったね!バルンくん。
田丸 美穂( 県子ども読書支援センター )
(令和2年6月28日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 赤ちゃんから(0歳~ ) |
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作者名等 | こもり まこと/作 |
出版社 | 福音館書店 |