幼いクマの「くまのこ」は、遠い町で働くお父さんが「しあさって」に帰ってくると聞き、わくわくしています。初めて聞く言葉でしたが、お母さんが「あさってのつぎのひよ。あした、あさって、しあさって」と、カレンダーを指さして教えてくれました。
くまのこは、「しあさって」が待ち遠しくて仕方ありません。友達に「あとみっか」と確認したり、「あした」が「きょう」になったら、「あさって」が「あした」になることに気付いて納得したりします。当日になり、「とうとうしあさってがきた!」とベットから跳ね起きる様子がほほ笑ましいです。
昨日は過去であしたは未来だというように、時間や日付の概念を知ることで、子どもの世界は広がります。お誕生日やイベントなど、楽しみな日を小さな子が指折り数えて待つ、という光景はかわいらしいものです。
新型コロナウイルスの影響で、幼稚園や学校などの行事も縮小や中止が続いています。こんな時は、ちょっとした楽しみを見つけて、ご家庭でカレンダーを眺めてもいいかもしれませんね。
(令和2年5月10日秋田魁新報掲載)
柴田 麻衣子( 横手市図書館課 )
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | もりやまみやこ/作 はたこうしろう/絵 |
出版社 | 小峰書店 |