ちゅうちゅうたこかいな

 “ちゅうちゅうたこかいな”という歌は知っていますか? 2個単位で物を数えるときに用いられる数え歌で、古くから様々な地方で親しまれてきました。最近では手遊びにもなっているようです。
 この“ちゅうちゅうたこかいな”を絵本作家の新井洋行さんが面白い絵本にしてくれました。  
 表紙には歌にも歌われている蛸の姿。壺からでてきて、ご機嫌でポーズをとっています。「ちゅうちゅうたこかい…」と歌が始まる場面では、壺から少しだけ赤い頭が見えています。次のページ「な」で出てきたのは赤い蛸。案の定です。でも、その後に繰り返される歌では、赤い蛸と見せかけて…、蛸が“な”のつくものを次々に出してきます。どんなものがでてくるかは絵本を読んで当ててみてくださいね。壺から少しでているところがヒントです。秋田にちなんだものや意外なものも登場しますよ。
 リズムよく読み進めることができる楽しい言葉遊びの絵本です。クイズのようにあてっこしながら親子で読み進めていけます。慣れてきたら「な」を別の言葉に変えて挑戦してみるのも面白いかもしれませんね。

 田丸 美穂(秋田県子ども読書支援センター)

 

2019あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 新井 洋行/作 
出版社 講談社