ぐりとぐら

 お鍋で作った大きなカステラといったら、すぐに「ぐりとぐら」を思い浮かべる方もいると思います。出版から50年以上。世代を超えて読み継がれ、今でもたくさんの子どもたちに親しまれている大人気の絵本です。
 主人公は青い帽子と服の「ぐり」と、赤い帽子と服の「ぐら」。2人はいつも一緒です。森の奥へ木の実を採りに行った2人が見つけたのは、びっくりするほど大きな卵でした。2人はこの卵でカステラを作ることにしました。自分たちで作るのはなんて面白そうなのでしょう。
 ふたを取った瞬間、ふんわりと顔を出した黄色いカステラ。2人はそのカステラを森の動物たちにも振る舞います。残った卵の殻も、2人の手によってわくわくするものに大変身です。
 ぐりとぐらと一緒にカステラを作ったり、匂いを嗅いだり、食べたりしようとする子も多いはず。料理に歌に、食べることも大好きなぐりとぐら。今後もたくさんの子どもたちに喜びと幸せを分けてくれるでしょう。
 この「ぐりとぐら」シリーズには、他にもたくさんの作品があります。

(令和2年1月12日秋田魁新報掲載)

 田丸 美穂(秋田県子ども読書支援センター)

 

2019あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 なかがわりえこ/作 おおむらゆりこ/絵
出版社 福音館書店